2007 Fiscal Year Annual Research Report
ニュージーランドに侵入したフタモンアシナガバチの遺伝的多様性の評価
Project/Area Number |
18405011
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
土田 浩治 Gifu University, 応用生物科学部, 教授 (00252122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 純一 茨城大学, 理学部, 教授 (00192576)
工藤 起来 新潟大学, 教育人間科学部, 准教授 (70444180)
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Keywords | フタモンアシナガバチ / 遺伝的多様性 / 早期羽化オス / 侵入害虫 / ボトルネック / ニュージーランド / 生物多様性 |
Research Abstract |
ニュージーランドに侵入したフタモンアシナガバチの遺伝的多様性を評価するために、現地調査を行い、サンプルを回収した。現地調査は12月29日〜1月17日に回行った。今回の調査では、前回2回の調査で採集できなかった地点を中心に、ニュージーランド北島で調査を行った。調査地点は、Whangarei,Kaitaia,Dargaville,Workworth,Te Kowhai,Hamilton,Huntly,Otorohanga,Te Kuiti,Taumarunuiである。Huntlyの個体は、個体の大きさが著しく小さく、これは周辺に適当な餌場がないことが影響している物と考えられた。New Plymouthでも調査を行ったが、全く巣を確認することができなかった。おそらく、他の地点との間に森林地帯が存在することが、本種の分布拡大に影響を及ぼしている物と考えられた。3回の調査で合計390コロニーからブルードを回収し、99%アルコール漬けにして日本に持ち帰った。また、比較対照するサンプルとして、日本国内から200コロニーからブルードを回収した。以上のサンプルから、DNAを回収した。ニュージーランドで採集した個体の外部形態を検討した結果、形態的にはフタモンアシナガバチであることが確認された。今後は早急にmtDNA変異とマイクロサテライト変異を調査し、ニュージーランド個体群の構造と、日本の個体群との比較を行う予定である。
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