2008 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯アジアの野生イネ集団における遺伝的多様性維持機構の解明
Project/Area Number |
18405017
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
石井 尊生 Kobe University, 農学研究科, 教授 (20260648)
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Keywords | 野生イネ / 遺伝的多様性 / Oryza rufipogon / 分子マーカー / 熱帯アジア / ミヤンマー / ベトナム / カンボジア |
Research Abstract |
熱帯アジアの野生イネ(Oryza rufipogon)集団における遺伝的多様性維持機構を解明するために、ミヤンマーにて調査を行うとともに、現地の研究協力者との研究交流を行った。なお、詳細は以下の通りである。 調査:平成20年12月8日より19日までミヤンマーに滞在し、ヤンゴン周辺、イラワジ川流域およびシットウェー(ミヤンマー西部)周辺の野生イネの自生地の観察を行った。なお、これらの地域においては平成16年度および17年度に、様々な環境で生育している野生イネ集団のうち、規模の大小、多年生1年生の違い、人工的な撹乱の有無などに基づき、6つの集団を選定し予備調査を行っている。そこで、全く同じ野生イネ集団調査地において、まず地理的情報、生育環境、周辺植生、永質・土壌環境について詳細に記録した。次に、調査地内に設定した区画より約200-300個体の野生イネの葉を収集し、その粗抽出液を特殊濾紙に固定してサンプリングを行った。 研究交流:ミヤンマーでは、過去数年にわたり野生イネ調査を行っているため、これまでの調査結果の説明を行った。また、研究協力者が所属するミヤンマー農業潅漑省農業研究部門遺伝資源保存センターにて研究セミナーを行い、野生イネ研究の情報交換を行った。 解析:帰国後、野生イネの葉の粗抽出液を固定した特殊濾紙を用いて、分子マーカーによる解析を行った。そして、それぞれの野生イネ集団内における遺伝的多様性の程度ならびに年次変動を調査した。また、それら多様性の程度と生態型や環境変動などの要因との関係にっいて考察を行った。
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