2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18405023
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
竹田 真木生 Kobe University, 大学院・農学研究科, 教授 (20171647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五味 正志 広島県立大学, 生命環境学部, 准教授 (80316132)
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Keywords | Hyphantria cunea / 温暖化 / 侵入害虫 / 種分化 / 生殖隔離 / 光周性 / 休眠 / 概日時計 |
Research Abstract |
1)前年アメリカ合衆国北西部で採集してきた赤頭型野外個体群を、さまざまな期間5℃に置き、25℃に戻した後、羽化までに期間を比較した。これとルイジアナ州で採集した黒頭型を比較した。黒頭型は50日低温処理で30日前後であったが、赤頭は150日低温処理しても羽化まで50日以上かかった。これは、以前のデータあきらかになった、東海岸の個体群よりは休眠深度は浅かったが、黒頭型のものに比べかなり休眠深度の深い個体群であった。 2)両者の交雑を試み、発育期間を比較した。幼虫期は黒頭型に近い発育速度となった。蛹期間は雑種強勢の傾向が示された。通常雌が先に羽化するが、交雑個体では雄の羽化が先行し、雌がやや遅れて羽化した。 3)臨界日長(25℃)は、Woodburnが15時間32分、Pullmanが15時間43分となりかなり長い値になった。 4)発育期間(25℃、17L-7D)はWoodburnの幼虫期間が39.90±2.83日、蛹期間が12.26±1.14日(N=125)、Pullmanの幼虫期間が41.73±3.55日、蛹期間が14.97±13.53日(N=154)となった。Pullmanの方がばらつきが大きく、Cle Elumの個体群は、17Lでもほとんど全て休眠た。Cle Elumは標高が少し高いので、おそらく1化性だと思います。WoodburnとPullmanは2化性だと考えられる。 5)8月中旬にテキサス州を最南端からカンザス、ミズーリ、アーカンソーまで、採集をおこなった。赤頭型は湾岸をテキサス最南端まで分布していること、黒頭型は赤の最も好むペカン園でも棲息することを確認した。
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Research Products
(3 results)