2007 Fiscal Year Annual Research Report
中国の自然マングローブ保護区における主要樹種の遺伝的多様性と繁殖実態の調査
Project/Area Number |
18405028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
練 春蘭 The University of Tokyo, アジア生物資源環境研究センター, 准教授 (40376695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宝月 岱造 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10107170)
後藤 晋 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (60323474)
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Keywords | マングローブ / メヒルギ / 空間遺伝的構造 / 葉緑体SSRマーカー / haplotype / pollen and progagule dispersal / Mating |
Research Abstract |
広東省湛江市の高橋マングローブ保護区にメヒルギの長期調査プーロット0.55haを設定し、その中に分布する全ての成木(2062本)と調査区内に設定された4つの実生プロット内の実生(177本)から葉サンプルを採取した。また、花粉散布パターンを調べるため、調査区内の11母樹から378個の胎生種子サンプルも採取した。各サンプルについて、核SSRとcpSSRマーカーを用いて遺伝子型を決定し、空間遺伝構造と花粉・胎生種子の散布パターンを明らかにした。その結果、調査区内の成木集団では12葉緑体ハプロタイプが同定されたものの、上位5タイプによって成木個体の98.7%が占められていた。成木の分布には、cpSSRと核SSRマーカーのいずれの解析においても空間遺伝構造が存在することがわかった。花粉と胎生種子の散布距離が非常に短かかったことが(花粉平均15.2m、胎生種子平均9.4m)、集団内の空間遺伝構造の要因と考えられる。以上の結果から、この集団は限られた祖先が長距離散布によって定着し、その後集団内で成長した母樹が近距離の種子散布を繰り返すことで成立したものと推測される。
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