2008 Fiscal Year Annual Research Report
海外在留邦人精神科救急事例の受療経路と転帰に関する広域実態調査
Project/Area Number |
18406034
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 満 Iwate Medical University, 医学部, 准教授 (10196876)
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Keywords | 医療・福祉 / 精神保健 / 海外在留邦人 / 精神科救急 / 地域医療 |
Research Abstract |
今年度は、ニューヨーク、バンコク、シンガポール、サンパウロ、ロンドン、サンフランシスコの6都市を訪問し、在外公館邦人援護担当官および医務官を対象として邦人精神科救急事例の受療行動に関する半構造化面接を継続し、これまでに得られた、海外渡航による精神医療の分断現象について再検証した。また、精神科救急事例化の予防を目的とする在留邦人コミュニティ内邦人精神保健専門家ネットワーク構築を支援し、以下に示す在留邦人コミュニティ間医療連携の現状について調べた。 ニューヨーク調査の際には、米国東海岸地域3都市(ニューヨーク、ワシントンDC、フィラデルフィア)間の邦人精神医療連携会議を、バンコク調査の際には、東南アジア地域3都市(バンコク、ジャカルタ、シンガポール)間の邦人精神医療連携会議を企画し、それぞれの地域における現状と課題について情報収集を行い、邦人精神科救急事例対策について協議した。サンパウロ調査、ロンドン調査、サンフランシスコ調査においては、それぞれ欧州地区、米国西海岸地区、南米地区における邦人精神科医療連携の課題について調べた。 一方、成田国際空港における精神医療分断対策として、邦人精神科救急搬送事例への医療介入阻害要因について、成田空港クリニック、成田赤十字病院、千葉県精神医療センターなどの担当者より聞き取り調査を行った。 これらの調査結果は、平成20年10月に開催された環太平洋精神保健会議、平成21年3月に開催された第16回多文化間精神医学会などで発表した。
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Research Products
(28 results)