2006 Fiscal Year Annual Research Report
不定元を含む文字列表現を用いた実数などの連続空間の計算構造の研究
Project/Area Number |
18500013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
立木 秀樹 京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 助教授 (10211377)
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Keywords | 実数 / 位相構造 / Lawson位相 / 双曲位相 / 計算構造 |
Research Abstract |
実数などの距離空間の上の計算構造を与える構造に,formal ballのなす順序集合がある。この順序集合には,順序集合の上の計算構造に対応した,Scott位とLawson位相という2つの位相が入る。このうち,Lawson位相は,formal ballに関して正の情報と負の情報の両方を与えるものであり,⊥入り文字列の考え方と対応している。一方,formal ballの空間には,自然に直積位相が入る。この2つの位相の関係について,直積位相のほうがLawson位相よりも強く,両者が異なることがあることを示した。また,正の情報と負の情報の間に,不定の領域が存在するが,それは,もとの距離空間と1:1の対応をなし,それを通じてLawson位相が距離空間の上に導出する位相が存在する。その位相は,距離空間に一般化された双曲線の片側を部分基にしており,双曲位相と名づけた。双曲位相が,不定な領域の取り方に依存せず,常に同一になること,また,距離空間上の距離位相と双曲位相が一致するかという問題と,formal ball空間上で,積位相とLawson位相が一致するかという問題が同値になることを示した。この結果については,投稿中である。
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