2007 Fiscal Year Annual Research Report
公開鍵暗号用の算術技法における安全性を考慮した効率解析と応用
Project/Area Number |
18500015
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
高木 剛 Future University-Hakodate, システム情報科学部, 准教授 (60404802)
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Keywords | 情報基礎 / 暗号・認証等 / アリゴリズム / セキュア・ネットワーク / 高速実装 |
Research Abstract |
本年度は、以下の課題に関して研究を進めた。 (1)楕円曲線暗号を高速に実装できるクラスとしてKoblitz曲線がある。本研究ではKoblitz曲線のフロベニウス写像τによりスカラー倍算を効率的に計算する方法を考察し、TNAF5を利用したスカラー倍算のソフトウェア実装では、従来7点必要な予備計算を2点にまで削減することに成功した。 (2)ペアリング暗号を高速な実装が可能なクラスとしてη_Tペアリングが知られており、多くのソフトウェア実装やハードウェア実装が報告されてきている。本研究では、ランダム化には射影座標を利用してη_Tペアリングをサイドチャンネル攻撃に対して安全に実装する方法を考案した。 (3)世界中で標準的に利用されている電子署名としてECDSAがある。ECDSAの署名検証方法にはマルチスカラー倍算が必要となる。本論文では、Shamirトリックを利用したマルチスカラー倍算において、Joint Hamming Weightが最小となるWindow法を提案した。 (4)高速な公開鍵暗号として有限体GF(p^6m)を利用したXTRが知られている。本論文では、XTRを標数3の有限体上で構成することにより、暗号文の大きさを1/6に圧縮する技術を提案する。また最適化された正規基底ONBを持つ有限体を利用した高速化も考察する。 (5)ペアリング暗号に関して、基礎数理、暗号プロトコル、実装技術、暗号応用技術を網羅的に扱った世界で第1回目となる国際会議の予稿集である。投稿論文86件から17件の採択論文があり、5件の招待講演が行われ、参加者は120名程度であった。予稿集はSpringer VerlagのLecture Note in Computer Scienceから出版された。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Compressed XTR2007
Author(s)
Masaaki Shirase, Dong-Guk Han, Yasushi Hibino, Ho Won Kim, Tsuyoshi Takagi
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Journal Title
The 5th International Conference on Applied Cryptography and Network Security, ACNS 2007 LNCS 4521
Pages: 420-431
Peer Reviewed
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