2006 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトウエアプロジェクトに伴うリスク予知へのデータマイニング手法を利用した挑戦
Project/Area Number |
18500021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菊野 亨 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (50093745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 修 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助手 (60314407)
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Keywords | ソフトウェア工学 / プロジェクト混乱 / 相関ルールマイニング |
Research Abstract |
従来のリスク管理手法では定期的に個々の危険因子についてその評価を行い,その結果に基づいて対応策を実施するか否かの判断を行っている.しかし,実際には個々の危険因子は互いに影響を及ぼしあう関係にあると考えられるため,ある時点において危険度が高いと判断された因子のみに着目するだけではプロジェクトの混乱回避には不十分である.危険因子間の関係に基づき,潜在的なリスクについても着目して対処していくことの必要性が指摘されている. 本研究では危険因子間の様々な関係を明らかにし,それらの関係の利用によって潜在的なリスクを予知する新しい手法を提案する.ここでは予測手法を実践的なものとするために以下の点を重視する.まず,(1)実際の開発現場で収集されるデータに基づいて危険因子間の関係を明らかにしていく.次に,(2)実際の適用場面での危険度の高い因子と(1)で求めた関係を用いて,リスク予知(危険度が高くなる恐れのある因子を求めること)を可能とする.最終的には,(3)予知された危険因子とそれへの対処法との関係についても明らかにしていく. 本年度は実際の開発現場から収集された危険因子に関するアンケートデータに対して,データマイニング手法を適用して,危険因子間の関係を明確化する作業に着手した.使用したデータマイニング手法は相関ルールマイニング法である.これにより,相関ルールと呼ばれる危険因子間の強い関係を知識として発見することが可能となる.また,得られた危険因子問の関係について妥当性の検証を行った.具体的には,抽出した危険因子間のルールが開発現場での経験に照らし合わせて有効かどうかの判定と得られた危険因子ルールを利用したプロジェクト混乱の予測実験を実施した.
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Research Products
(3 results)