2008 Fiscal Year Annual Research Report
組込みソフトウェア非正常系仕様化のための要求分析とプロマネの実践的モデリング研究
Project/Area Number |
18500025
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
橋本 正明 Kyushu Institute of Technology, 大学院・情報工学研究院, 教授 (20253560)
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Keywords | 情報通信工学 / 情報システム / ソフトウェア学 / モデル化 / ソフトウェア開発効率化・安定化 / 組込みソフトウェア / 非正常系 / 仕様化 |
Research Abstract |
3年計画の最終年度として研究をまとめ上げるため、以下の仕様化手法と仕様化統御の統合と、検証実験を行った。 (1)仕様化手法と仕様化統御の統合研究 仕様化手法については、従来から情報フローダイアグラムを用いる静的な分析手法と分析マトリクスを用いる動的な分析手法を研究してきた。本年度は、その静的な分析手法と動的な分析手法を包含した概念モデルを完成させ、その上で両分析手法の定式化を行った。特に、分析の動的な過程は、分析者に理解し易いように、定性推論の視点から定式化した。仕様化統御については、前述の分析手法をベースにして、組込み製品の制御の視点から観測可能性と制御可能性の概念を、プロブレム・フレームの基本フレームと関係付けて研究した。この方法によって、仕様化手法を、もう一段高い視点から統御できるようになった。 (2)検証実験 組込みソフトウェアの非正常系を分析するには、非正常系に関する知識が必要である。その非正常系の知識については、具象性と抽象性のレベルが特に重要である。具象性が高いと適用範囲が狭く、具体的な問題へ適用できる知識を選択するのが困難である。そのため、エキスパート知識を抽象化したガイドワードが有用である。そこで、既存の抽象的なガイドワードに、家電製品の構成要素種別に特有なガイドワードも加えた。その際、ガイドワード相互の抽象的な階層に着目した。また、ガイドワードと前述の基本フレームの関係も考慮した。実験の結果、ガイドワードの有用性は判明している。
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