2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
劉 少英 法政大学, 情報科学部, 教授 (90264960)
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Keywords | ソフトウェアテスト / 形式仕様 / 仕様に基づくテスト / ソフトウェアレビュー / 仕様の詳細化 / ソフトウェア検証 / ソフトウェア工学 / ソフトウェアの信頼性 |
Research Abstract |
平成18年度では、システム仕様に基づく実用性が高いソフトウェアテストプロセスを提案、仕様からプログラムへ変換する詳細化理論に基づくテストケースの生成とプログラムのバグの発見との関係を解明、ソフトウェアレビュー技術をテストケースの生成とテスト結果の分析のために利用される技術を開発、自動的なテストケースの生成方法を確立、テストプロセスを支援するために必要なツールを設計した。 提案されたテストプロセスによると、まず開発したいソフトウェアシステムの形式的な仕様を作成、その仕様に基づくプログラムを実装する。プログラムにあるバグを排除するため、そのプログラムの機能を完全に反映する適切な形式仕様を生成する。生成された仕様によって、テストケースを生成し、プログラムのテストを行う。最後に、生成された仕様が最初に作成された仕様を正しく実現したかどうかを静的なレビュー技術によって検証する。仕様に基づくテストの目標は、仕様に定義された全ての機能の実装情況を調べることである。ただ、どのようにテストケースを生成すると、その実装情況を調べることができるのかということを、理論上の研究を行った。この研究によって、仕様による生成されたテストケースは、プログラムの全てのパスを実行させることを保証することができないことを明らかにした。実行されなかったパスに対しては、ソフトウェアレビューという静的な分析技術を利用して検証できることも解明した。また、テスト結果を分析するには、仕様が完全に書かれた場合、仕様の形式的表現により行われるが、仕様に定義されてない機能に対しては、レビューによってテスト結果を分析する。また、入力変数間の関係によるテストケースの自動的な生成方法も開発した。この方法においては、テストケース生成の効率を高めるために、仕様とプログラムの情報を利用することもできる。以上に述べたテストプロセスを支援するために、適切なツールの開発が不可欠である。そのため、平成18年度にそのツールの設計も完成した。
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