2008 Fiscal Year Annual Research Report
自己機能変更が可能なセンサノードを用いたノンストップ・センサネットワークの研究
Project/Area Number |
18500060
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
宮崎 敏明 The University of Aizu, コンピュータ理工学部, 教授 (70404895)
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Keywords | センサネットワーク / TDMA / 組合せ最適化 / 機能代替 / マルチシンク / 災害現場モニタリング / ネットワークライフタイム |
Research Abstract |
本年度は、下記3つのアルゴリズムを中心に検討を進めた。また、考案したアルゴリズムを統合し、災害現場のモニタリングを具体的な目標としたセンサネットワークシステムのコンセプトデモシステムを構築した。さらに、それを用いた屋外実証実験を、地元消防関係者を交えて実施し、所望の動作をすることを確認した。 1.マルチシンクルーティング 各センサノードが取得したセンシングデータを確実にユーザの手元へ集約可能とするために、複数個の基地局(シンク)を設け、それらの1つまたは複数へ個々のセンサノードが取得したデータを効率的に転送するためのルーティング方式を新たに考案した。本方式は、floodingに基づくものであるが、不要なfloodingを動的に抑制し、パケット衝突を回避する機能を有している。 2.センサ機能割り当てとタイムスロット割り当ての同時最適化 各センサノードへのセンサ機能割り当てと、パケット衝突回避に効果的なTDMA(Time Division Multiple Access)方式のタイムスロット割り当てを同時に最適化する手法を考案した。上記2つの問題を個別に扱うよりも、割り当てられるセンサ機能が面的により均等化されるとともに、各センサノードの電力消費が平均的に小さくできることが分かった。本成果は、2つの国際会議(ISWPC2009, AINA2009)および2つの国内会議(FAN2008,情報処理学会全国大会)にて発表した。 3,機能代替アルゴリズム 死滅したセンサノードの機能を隣接するセンサノードが自律的に代替するアルゴリズムを考案し、シミュレーションにより、所望の動作を行うことを確認した。また、本アルゴリズムの副次的効果として、電池で駆動する各センサノードの電力消費を平均化できるため、センサネットワーク全体の寿命(ライフタイム)を延ばすことができることが分かった。提案方式は国内特許出願した。さらに、一次評価結果は、情報処理学会東北支部研究会にて報告した。
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Research Products
(8 results)