2007 Fiscal Year Annual Research Report
等高線地形図を用いた高分解能DEM自動作成システムの開発とその実用化
Project/Area Number |
18500070
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
渡邊 孝志 Iwate University, 工学部, 教授 (50133905)
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Keywords | 数値標高モデル / DEM / 地形図 / 等高線 / 補間 / 画像処理 / GIS |
Research Abstract |
本年度は,前年度までの研究に引き続いて,既開発の基本システムをべースとして,地形図から高分解能DEMを自動作成するための実用化システムの開発を目指して,以下の4項目に重点を置いて研究を進めた。 (1)多数の適用実験を踏まえて,基本システムの各種処理アルゴリズムの性能改善を行う。 (2)作成した小規模DEMを張り合わせて,1つの統合DEMにまとめる技法の開発を行う。 (3)DEMから各種地形特徴を効率的に抽出するための基本処理アルゴリズムの開発を行う。 (4)システムとしての統合化を行い,ユーザ・フレンドリーなトータルシステムとしての実現を図る。 まず(1)については,基本システムを多数の地形図に適用して問題点を洗い出した結果,生成DEM表面に残存する不自然な段差,瘤,凹みなどを解消する整形後処理法の改善が必要となっており,具体的に2つの処理手法(拡張型Grimson正則化法,選択的平滑化法)の改良を継続して行った。さらに,各種の適用実験を実施して,実用化システムを実現するための各種処理アルゴリズムの性能改善について検討した。 次に(2)については,市販の地形図では図面の境界同士で若干のずれを発生しており,その対策が小規模DEMを張り合わせて統合DEMにまとめる上での検討課題となっているので,境界部分において両者をDEM上でモーフィング的に融合する手法について検討を行ったが,システムとしての実現化作業はまだ未着手である。 また(3)については,地形の斜度と方位,流域部,尾根部,谷部などをDEMから正確に決定することが必要となっており,これら地形特徴を効率的に抽出する処理アルゴリズムの検討を継続して実施した。 (4)については,グラフィック・ユーザ・インターフェイス(GUI)を駆使したユーザ・フレンドリーな処理システムとしての実現化作業を継続して行った。また,既存の地理情報システムとのインターフェイスをはじめとする各種ユーティリティ機能を充実する作業も継続して行った。
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