2006 Fiscal Year Annual Research Report
絵画の色彩構成の客観的分析のための画像色彩処理の基礎技術開発
Project/Area Number |
18500077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
小林 光夫 電気通信大学, 電気通信学部, 名誉教授 (70008829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 卓治 国立歴史民俗博物館, 研究部, 助手 (70270402)
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Keywords | 感性情報学 / 芸術情報 / 色彩情報 / 画像色彩処理 / 絵画の色彩 / モネとゴッホ / マチスとピカソ |
Research Abstract |
平成18年度は,絵画画像の色彩分析の基礎として必須の画像色彩処理の基礎概念を構築し,プロトタイプのソフトウェアとして実現した.さらに,これを用いて,モネとv.ゴッホ,マチスとピカソなどの特徴比較分析を行った.したがって,ほぼ研究実施計画に記載したとおりの研究実績を残すことができた. 具体的な研究実績を時系列として述べる: 3月研究代表者の退任記念講演会において,本研究の基盤となったこの5年間の研究成果を発表した. 4月末から5月初旬にかけて,研究代表者は渡仏し,研究協力者のM.Albert-Vanel氏(元ENSAD教授,元フランス色彩連盟会長)と絵画の色彩分析に関して研究打合せを行った. 7月に再度Albert-Vanel氏を訪問.研究打合せを行うとともに,南仏アルル,サンレミ,エクス等におもむき,分析対象とする画家v.ゴッホの足跡を訪ね,さらにセザンヌの大回顧展,ヴァザルリ美術館等で資料収集を行った.また,南仏Poet-Lavalで開かれた色彩団体の会合Academie d'eteにおいて,Albert-Vanel氏との共同研究の成果を発表した. 9月に,日本色彩学会画像色彩研究会シンポジウムにおいて,研究支援者としてソフトウェア開発を依頼している吉識香代子氏(電気通信大学研究員)より,「絵画の色彩分析のための基礎技術」と題する発表を行った. 12月に,2006年新設された国立新美術館で開催されたシンポジウム「色で結ぶ美術と科学」において,基調講演として研究成果の報告を行った.タイトル:科学の眼で観る絵画の色彩. 12月31日(2007年1月2日再放送)には,成果の一部がNHK教育テレビ番組「アートのちから」で放映された. 2007年1月と3月には,それぞれ電気通信大学紀要および日本色彩学会誌に,研究成果を論文として発表した(次ページ参照).
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Research Products
(2 results)