2007 Fiscal Year Annual Research Report
P2P流通基盤に融合された自律協調型ウェブコンテンツ共有機構の研究
Project/Area Number |
18500088
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
楢崎 修二 Nagasaki University, 工学部, 准教授 (80253475)
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Keywords | ウェブシステム / 情報共有 / コンテンツ先読み / P2Pシステム |
Research Abstract |
近年インターネットの規模の増大により、ウェブサーバの負荷は増大する一方である。そこで本研究では、ウェブサーバをP2Pプロトコルにより接続し、クライアントであるウェブブラザがコンテンツのURL基にしたハッシュ関数によって対象サーバを選ぶことにより負荷を分散させる手法を実現する。昨年度は提案手法を実装し、サーバ側の負荷分散の効果を実証することができた。本年度はこれを踏まえて、申請時に提案したコンテンツ流通のための意志決定機構として、アクセスログを利用することで利用者から見たアクセスの高速化という、ウェブシステムのクライアント側での改善の実現を目指した。 そこで、P2P結合された複数ウェブサーバ間でのアクセスログの共用システムの構築、その統合されたアクセスログに基づくアクセス頻度の高いコンテンツ情報の検出とコンテンツアクセス列のセッシュン間での共通最長パダーンの検出、その情報をXMLデータとしてAjaxを使ったクライアントに配布し利用するプロトコルの設計および実装を行ない、ユーザプロファイルに基づく(ただし、ユーザの特定は不要である)コンテンツの先読み機構を実現した。また、ブログやSNSなどで広く使われている更新時刻順にコンテンツを並べるウェブサイトに適した先読み手法を考案し、両手法を融合した手法を提案した。 提案手法の評価を行なうために、大学内で用いている複数の講義・演習科目を対象とした資料配布ウェブシステムに適用して実験を行なったところ、提案手法は4割を越える先読みを実現することができ、ユーザビリティの大きな改善を達成することができた。以上の研究成果は研究会に2件投稿・発表済みであり、論文として現在1件投稿中である。
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