2006 Fiscal Year Annual Research Report
空間手書き認識サービスを提供する3次元CAD用図形入力FEPの開発
Project/Area Number |
18500095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐賀 聡人 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (90270793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 純治 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00002311)
鈴木 幸司 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00179269)
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Keywords | CAD / 手書き入力 / 図形認識 / ジェスチャ認識 / ヒューマンインタフェース / ペン入力 / バーチャルリアリティ / ファジー理論 |
Research Abstract |
本研究の目標は,仮想現実(VR)環境を利用したフリーハンドスケッチによる図形入力インタフェースBlueGrottoをフロントエンドプロセッサ(FEP)化することである.このことにより,3次元CADシステムに空間手書き認識サービスを提供するBlueGrottoFEPを開発し,さらにこれを実用CADシステムと連携動作させることで,全体として実用的な手書き入力3次元CADシステムが実現されることを明らかにする.この目的達成の過程で,本年度は下記の各知見を得た. 1.VR環境の整備と図形入力インタフェースの改良 複数の「空中幾何曲線列」の順列に関して、それらの入力および修正・編集を手書き入力動作のみで実現できるヒューマンインタフェースを実現した.また,この技術をスキニングによる立体図形表現法と関連付けることにより,従来に比べ飛躍的に多様な幾何立体モデリングを一貫した手書き描画操作だけで完了できることを確認した. 2.FEP-CAD間のリアルタイム通信プロトコルの策定 BlueGrottoと実用CAD間のネットワークを介した通信プロトコルを策定した.また,これに準じた通信モジュールを,マルチスレッドプログラミング技術を駆使して実装した.これにより,BlueGrottoと実用CADを非同期的に独立に操作しても,常に両者の操作結果が実用CADの図形データベースに集約され,両社の表示内容の同期が保たれる機構を実現できることが確認された. 3.ユーザに対する視覚フィードバック系の最適設計 VR環境中への情報表示の仕方について,色,形状,大きさ,透明度,タイミングなどの観点から整理・調整を行った.この結果,熟練したユーザであればBlueGrottoを使った作図が十分可能な状況となった.ただし,初心者ユーザにとっては,「幾何曲線列」間の関連性を直感的に把握しにくいという課題が現時点で残されている.
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