2006 Fiscal Year Annual Research Report
触覚を伴う脳外科手術シミュレーションシステムの開発
Project/Area Number |
18500098
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
中村 泰明 広島市立大学, 情報科学部, 教授 (10264946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 智之 広島市立大学, 情報科学部, 助教授 (70264934)
古川 亮 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (50295838)
坂田 勝巳 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (60264660)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 手術シュミレーション / 脳外科手術 |
Research Abstract |
近年、脳神経外科領域では、頭蓋底手術の技術発達、微小手術解剖の詳細な検討により、脳神経、脳血管、頭蓋底構造物などの複雑な手術立体解剖の知識と多くの手術経験が要求される深部病変への手術が行えるようになってきた。一般に、脳神経外科医は経験をもとにCT(コンピュータ断層画像)、MRI(核磁気共鳴画像)、脳血管撮影により得られた情報と腫瘍の解剖学的見地を加味することで頭の中で立体構造をイメージし、頭の中で手術シュミレーションを行ったうえで手術到達法を作成する。本研究課題では、より安全な外科的治療を提供できる脳神経外科医の育成に寄与するため、仮想現実感(VR)技術を応用した触覚を伴った東部神経外科手術支援・シミュレーションシステムの開発を行う。平成18年度は以下のテーマについて研究する予定であった。 1.CT、MR画像からの精細な頭部3次元ソリッドモデルの構成 2.柔軟で変形可能なボリュームモデルの構築 3.CR、MR画像の高精度化 4.組織.器官の触覚モデルの作成 5.3次元ソリッドモデルの高速表示 6.CT、MR画像の領域分割アルゴリズムの検討研究 7.3次元空間における対話操作のためのデータ管理方式の研究 しかし、本年度からスタートした研究課題である上、9月末に研究全体を統括する研究代表者の急な退職により、研究打合せ等も十分であったとは言えず、実質的な研究成果はこれまでに継続していた研究の延長線上にある「どのボクセルに操作が適用されているのかを高速にハンドリングするための新しい空間データ構造であるMVR+木の開発に関する成果のみであった。
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