2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本語からSign Writingで記述された手話への機械翻訳に関する研究
Project/Area Number |
18500111
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
松本 忠博 Gifu University, 工学部, 助教 (00199879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 尚志 岐阜大学, 工学部, 教授 (10232183)
加藤 三保子 豊橋技術科学大学, 留学生センター, 准教授 (30194856)
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Keywords | 手話 / 機械翻訳 / 日本語 / 手話表記法 |
Research Abstract |
本研究では日本語から日本手話への機械翻訳の過程を,1)日本語文から,手話の語彙・文法情報の記述に重点を置いた表記法(日本語援用手話表記法)で書かれた手話への言語的な変換と,2)手話の動きを表す手話文字Sign Writingへの表現上の変換とに分割して研究を進めている。 日本語から日本語援用手話表記への翻訳に関しては,昨年度に引き続き,日本手話を母語とする話者による手話ビデオ映像とその日本語訳をもとに,翻訳規則(パターン翻訳規則,機能語翻訳規則等)を追加することにより,翻訳可能な日本語文の範囲を拡張した。 日本語援用手話表記からSign Writingへの変換に関しては,まず,約220語の日本手話単語の基本形をSign Writingで書き取り,Sign Writing生成用手話語彙辞書を拡充した。また,手話単語の語形変化のうち,格関係を表す動詞の方向変化のSign Writing表現について考察・分類し,制約つきながら4タイプの変化を自動生成できるようにした。動詞の方向変化と名詞の位置変化については昨年度も部分的に実装したが,縦書きへの対応のため,本年度設計の見直しを行った。さらに,変換システムが生成したSWML(XMLベースのテキスト表現)形式のSign Writingをグラフィカルに表示するビューアの試作,および,機械翻訳部との連携処理の実装を行った。これにより,ごく限られた文に対してではあるが,入力された日本語文を手話言語へ翻訳し,それをSign Writing表示するという一連の処理が自動化できるようになった。このほか,Sign Writingの応用に関する情報収集のため,オスナブリュックろう学校(ドイツ)でSign Writingを積極的に取り入れているStefan Wohrmann氏と面談し,ろう児教育における手話文字Sign Writingの活用方法について調査を行った。
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Research Products
(7 results)