2007 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディアコーパスと確率モデルを利用したマルチモーダル対話制御に関する研究
Project/Area Number |
18500115
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
遠藤 勉 Kyushu Institute of Technology, 情報工学部, 教授 (10112294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋田 和孝 九州工業大学, 情報工学部, 助教 (50346863)
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Keywords | 音声理解 / 発話意図認識 / 知識獲得 / 感情分類 |
Research Abstract |
本年度は以下の点について、研究を行った。 1.統計的な音声理解と文脈による誤り補正 入力モダリティの一つである音声に着目し、認識精度の向上を目指した。まず、音声認識エンジンから得られるn-bestの候補に対して内容語の信頼度、並びにコーパスに基づく内容語間の連想確率を計算して最適なキーワードリストを決定する枠組みを実装し、有効性を確かめた。次に、コーパスを利用してキーワード間の係り受け関係を決定するアルゴリズムを開発した。さらに、数発話前までの文脈を考慮することで、音声認識結果中に含まれる誤り箇所を推定する枠組みについても考察し、実験ではいくつかの学習器を比較して、その有効性を検証した。 2.コーパスベースの発話意図推定 発話意図付き対話コーパスを利用した、発話意図推定手法について研究した。具体的には、表層文字列の類似度に基づく手法と最大エントロピー法に基づく手法についてその有効性を比較・検証した。さらに推定時に使用する素性として、単語だけでなく、発話の部分依存木や対話における文脈の利用、事例数の規模による精度変化についても実験的に考察した。 3.Webからの知識獲得 Web上のテキストからの知識獲得法として、文や文書における感情推定の研究を行った。具体的には、主観的な要素が含まれている文(評価文)と含まれていない文の弁別、テキストからの効率的な評価文抽出、複数の分類器(スコアリング、サポートベクタマシン、ナイーブベイズ分類器等)を併用した評価文書の肯定・否定判定等を行うシステムを開発し、実験により有効性を確かめた。
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