2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500118
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
櫻井 彰人 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00303339)
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Keywords | 人工知能 / 機械学習 / 文法学習 |
Research Abstract |
各有限状態オートマトンの表現に、SRN simple recurrent neural network(Elman, Cognitive Science 14 1990)を用いた。各素子の出力関数はsigmoid関数とし、多層ニューラルネットワークの学習に用いる、教師信号との誤差を最小化する方法、誤差逆伝播法を用いた。教師データ中の目標値は、非終端記号を試みた(なお、Elmanが用いた「次に来るべき単語」は用いなかった)。人工データによる小規模の実験では動作することが確認できたが、実データからサンプルしたものを用いた場合には、学習が収束しなかった。 そこで、研究方法を2つに再設定した。一つは、既提案通りSRNを用いるがその構造に工夫をし、非終端記号を終端記号のクラスタとして扱うような回路を設けるもの、他の一つは、実データの性質を調べるとともに、提案技術の将来の応用方面を探るために、複数の文に渡る統計的性質を調べるものである。 人間は、複数文を活用して構文解析や意味解析の精度を向上させている。しかし、SRNを用いての構文解析はもとより、現状の構文解析技術では、対象とする文のみを考慮している。そこで、現実の文から構築されたコーパスに対して、単純な係受解析とそのパターン照合を組合せることにより、ロバストに係受け関係が抽出できるかを検討した。良好な結果が得られたので、複数文による情報補完が有用であることが示唆されたと考える。今後は、この知見を有限状態オートマトンネットワーク解析にフィードバックすることを検討する。
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Research Products
(2 results)