2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500118
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
櫻井 彰人 Keio University, 理工学部, 教授 (00303339)
|
Keywords | 人工知能 / 機械学習 / 文法学習 |
Research Abstract |
昨年度の報告書で述べたように、今年度の目標の一つに、各有限状態オートマトンの表現に、SRN simple recurrent neural network(Elman,Cognitive Science 14 1990)を用い、その構造に工夫をし、非終端記号を終端記号のクラスタとして扱うような回路を設けるものを対象として研究を行った。 SRNの一形態として、ESN Echo State Networkがある。2001年にJaegerにより提案されたものでMackey Glassカオスデータの予測等の課題に対しSRNを越える性能を示した。特徴は、多数の中間素子と学習を行わない結合荷重、結合荷重は線型変換とみなしたとき最大固有値が1未満となるようにランダムに設定することにある。最大固有値を1未満とすることは、入力される時系列を近似する上で必要な条件である。しかし、本研究では、学習対象である有限状態オートマトンが本質的には離散的であることに着目し、逆に最大固有値を1以上にすることを試みた。パラメータの調整はESN同様必要であるが、結果として記号的学習が可能になり、一部の実験では、記号的学習と統計的学習が同時に可能となることが分かった。今後、学習可能となる条件を詰めるとともに、このネットワークを複数個組合わせ、当初の目的である、オートマトンネットワークの学習が可能であることを示すことを目指す。
|
Research Products
(1 results)