2008 Fiscal Year Annual Research Report
画像プリミティブの高速・高精度抽出と物体形状の再構成に関する研究
Project/Area Number |
18500133
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
村上 研二 Ehime University, 大学院・理工学研究科, 教授 (30036446)
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Keywords | 画像 / 画像処理 / 画像認識 / 画像プリミティブ |
Research Abstract |
平成20年度は、主として以下の3つの観点から考察を行った。 1)太さのある線分からの正確な画像プリミティブ位置の推定 空間フィルタを用いて抽出された物体のエッジは、通常「太さ」をもつため、従来のHough変換を用いた方法では、実際には存在しない多くの偽プリミティブが抽出される。ここでは、従来のHough変換を用いて得たHough空間上の投票結果に対して、その移動平均をとることで、この偽プリミティブの発生を回避する方法を提案し、その性能(正確なプリミティブが抽出されること)を確かめた。 2)Hough変換の更なる高速化・高精度化の検討 従来のHough変換の処理速度、処理精度は、Hough空間上の投票箱の分解能に影響を受ける(高い分解能にすると、プリミティブの抽出精度は向上するが、多くの処理時間を要する)。このため、ここでは、Hough空間上の投票箱を設定する必要の無いHough空間への写像方法を提案し、この方法により得られる画像プリミティブの性質を検討した。 3)ニューラルネットワークを用いて物体の再構成を行うための符号化の検討 ニューラルネットワークのもつ汎化能力を高めるための学習データの符号化法について検討を行った。検討した方法は、森田氏等により提案された「選択的不感化法」およびこれを変形したもので、これらの方法が物体の形状を再構成するのにどの程度の能力を発揮するかについて比較検討を行った。 研究の総括と残された問題:研究は現在も進行中であり、特に、本研究で得られたプリミティブ抽出手法を実際の画像に適用する際に生ずる「画像のAD変換による影響」、「空間フィルタの精度の影響」、「エッジ構成画素以外に抽出される画素の影響」などについては更なる検討が必要である。
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Research Products
(11 results)