2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
秋田 昌憲 大分大学, 工学部, 教授 (40192900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緑川 洋一 大分大学, 工学部, 助手 (90315317)
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Keywords | 疲労予測 / ケプストラム / 周波数変換 / リフタリング / 入眠予兆 / 信号強調 |
Research Abstract |
人体の疲労予測と音響信号の間の関係を究明するため、まず測定信号の低周波数部分に着目した。これは、従来の知見で、脳波・脈波・心電図およびこれに類似するセンサ信号の低周波数部分の特徴と入眠予兆現象の関係が指摘されているためである。まず、信号処理系のシミュレートのため人体から得られる音響信号と類似すると考えられる、雑音環境下の音声信号を用いて低周波数部分の特徴強調法を検討した。ケプストラムベースの周波数変換法のリフタリング法を組み合わせた、スペクトルの選択平滑化法を提案し、着目すべき低周波数部分の信号特徴をほとんど失わないまま、着目に値しない高周波数部分の特徴変動を平滑化することが出来た。この方法を用いる信号強調で、雑音環境下の音声認識において、雑音の影響の少ない低周波数部分の特徴強調を成功させ、これによって認識システムの性能を向上させることが出来た。さらに音響信号がなく雑音だけの部分の特徴変動を抑えることが出来ることも、スペクトル包絡の時間変化図から示した。従来疲労検出実験に用いられている着座磐部圧電センサの出力信号にも本方法を適用し、疲労時のみスペクトルの局部変動が激しくなることを明確化させることが出来た。また、センサ信号強調のため、ケプストラムのケフレンシ領域において非線形の重み関数を提案し、処理される状況によっては信号強調に有効であることと、今後の疲労検出実験における信号処理に利用出来る可能性を示した。疲労検出用の音響的信号の利用については、補助金による設備備品を利用して肉伝導センサおよびフィルム型圧電センサを用いた人体内音響振動測定系を構成し、実測段階の予備的実験を行った。
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Research Products
(3 results)