2007 Fiscal Year Annual Research Report
呼気情報のセンシングとインタフェース応用に関する研究
Project/Area Number |
18500142
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
高橋 和彦 Doshisha University, 工学部, 教授 (90332808)
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Keywords | 呼気 / センシング / インタフェース / 感情 / 学習機械 |
Research Abstract |
本年度は,被験者に対して心理・物理実験を行った状況において呼気ガス計測システムを用いて呼気を収集し,呼気ガスから心理状態を推定する手法について検討した. 1.イメージングにより喚起される感情の認識 被験者にイメージングによって快および不快の感情を想起してもらい,その感情状態における呼気を収集する実験を行った.快,不快,及び感情無しの3感情状態を対象として学習機械による認識システムを構築した.ガスセンサの応答波形からパルス幅と振幅を抽出して特徴ベクトルを構成して学習機械の入力とした。実験の結果,サポートベクトルマシンにより最大83.3%,ニューラルネットワークにより75%の認識率が得られ,呼気ガスから感情状態を識別する手法の可能性を示した. 2.物理刺激により喚起される感情の認識 物理的な刺激として市販の洗口液(デンタルリンス)を使用して被験者20名より洗口液の使用前後での呼気を収集し,さらに多面的感情状態尺度により洗口液使用前後での感情評価実験を行った.その結果,洗口液使用後は正の感情が喚起されていることから,快適(洗口液使用後)と普通(洗口液使用前)の2感情状態を対象としてニューラルネットワークによる認識システムを構築した.ガスセンサの応答波形で構成したデータマトリクスについて主成分分析を行って特徴ベクトルを抽出し,ニューラルネットワークへの入力とした.実験の結果,47.5%の認識率が得られ,呼気ガスから感情状態を識別する手法の可能性を示した.
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