2006 Fiscal Year Annual Research Report
オンデマンド高齢者・障害者向け健康衣料の開発とその製造技術
Project/Area Number |
18500161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
清水 義雄 信州大学, 繊維学部, 教授 (20150675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高寺 政行 信州大学, 繊維学部, 教授 (10163221)
上條 正義 信州大学, 繊維学部, 准教授 (70224665)
堀場 洋輔 信州大学, 繊維学部, 助手 (00345761)
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Keywords | 快適性 / 健康 / オンデマンド / 心理生理計測 / シミュレーション / 寝具 |
Research Abstract |
本研究は高齢者・障害者の健康の維持・促進に寄与するために,ひとりひとりの健康状態,生活習慣等に対応した繊維製品の開発とその製造技術に関するものである.特に,近年我が国では高齢身障者の寝たきりが深刻な問題となっており,この状況を打開するために,個人対応型寝具は重要な役割を果たすと考えられる.18年度は主に,1.健康状態と快適感の計測技術,2.オンデマンド寝具設計支援のためのシミュレーション技術の開発を行った.これらの研究により得られた知見は以下の通りである. 1.横臥時の心理・生理状態を計測するために,官能検査,スライディングゲージによる寝姿勢計測,脳波・眼球活動による睡眠深度推定を行った.その結果,脳波・眼球活動の計測については被験者の寝返り等の動作により十分なデータを得ることができなかったが,官能検査および寝姿勢計測から臀部におけるマットレスの沈下量と快適感の間に関連性が確認され,本計測手法が有効であることが示唆された.また,従来言われている体圧分散と快適感との関係については,今回の実験では認められなかった。さらに本手法を用いて弾性率の異なる3種類のマットレスについて計測を行ったところ,男性は最も弾性率の高いマットレスを好む傾向があり,女性は3種類の中で中間の弾性率を有するものを好む傾向が確認された. 2.設計の個人対応化および省力化を目的とした,マットレスの変形シミュレーションについて研究を行った.研究ではまず,代表的な3種類のマットレス(ウレタンフォーム,ボンネルコイル,ポケットコイル)について有限要素モデルを作成した.そして,マットレスの力学特性を計測し,それらをモデルに与えることにより変形シミュレーションを行った,検証の結果,約5mm程度の誤差で変位をシミュレート可能であることが確認された.さらに変位だけでなく,圧力分布等に関しても正確に推定することも可能となった.
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Research Products
(1 results)