2008 Fiscal Year Annual Research Report
確率的空間埋込法とガウス型大域的最適化の統合によるタンパク質立体構造推定
Project/Area Number |
18500172
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
土居 伸二 Osaka University, 大学院・工学研究科, 准教授 (50217600)
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Keywords | 距離幾何問題 / 大域的最適化 / 確率アルゴリズム / タンパク質立体構造 |
Research Abstract |
本研究では,距離幾何問題(データ間距離情報からデータの位置座標を決定する問題)について詳細な検討を行った.本年度は具体的に以下の成果を上げた: ・距離データに即して,高次元データを低次元空間にうまく埋め込む手法の開発を行った.特に,埋め込み時の学習パラメータを「自動学習する」アルゴリズムを考案した.これにより,データ毎にいちいち学習パラメータを手動で調整する必要がなくなり,提案手法の適用範囲が格段に向上した. ・本研究の距離幾何問題は,データマイニング問題と密接な関連を持つが,データマイニングで一番問題になる「与えられた高次元データ間の距離(類似度)をどのように定義するか」という問題の更なる検討を行った.与えられた高次元データに対して,ユークリッド距離の重み係数を自動学習することで,与えられたデータに即した距離構造をうまく学習することができ,より適した低次元埋込みが実現できることが分かった. 研究の最終年度にあたり、提案手法である,拡張確率的近接データ埋込法(SPE: Stochastic proximity Embedding)の性能を他の最適化手法との詳細な比較を含めて、様々に検討した.また,提案手法に残された問題点・課題や今後の発展方向についても検討を行い,研究全体を纏め上げた.
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