2008 Fiscal Year Annual Research Report
ブロードバンド利用の社会的ニーズ-ビデオ通信とデジタル・ファイル共有
Project/Area Number |
18500191
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
海後 宗男 University of Tsukuba, 大学院・人文社会科学研究科, 講師 (60281317)
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Keywords | ブロードバンド / 個人間ビデオ通信 / ウェブ・カメラ / 情報共有 / 社会的ニーズ / ブアイル交換ソフト |
Research Abstract |
我が国では、広帯域データ通信ネットワーク(ブロードバンド)とコンピュータ技術及びデジタル・カメラ技術の進歩と普及がさらにすすみ、個人間ビデオ通信の環境が整いっっある。当該年度の研究ではブロードバンド利用の社会的ニーズの実情を整理し、ウェブカメラ等のインターネット双方向ビデオ通信のニーズに関する調査を行うことによって、同期ビデオ通信利用の実態をさらに解明し、ビデオ通信の浸透に関わる要素を解明することを目的とした。 ウェブカメラ等のインターネット双方向ビデオ通信利用の経験、及びその利用に対する意識について調査を行い(n=1000、20歳-60歳代)、その調査結果により、コンピュータを利用する被調査者のうち、22.5%は双方向ビデオ通信の利用経験があり、8.9%は調査時でも利用を継続していることが明らかになった。医学・教育等の道具的利用に対して、肯定的な意見をもつ回答は多かったが、表出的(自己目的的)な利用に対しては主に否定的であった。本調査研究により、双方向ビデオ通信の表出的コミュニケーション利用の問題点が明らかになったが、特定の通信環境や目的における双方向ビデオ通信の可能性と課題も提示され、個人間の双方向ビデオ通信利用の実態と今後のこういったビデオ通信の浸透に関わる要素が確認された。 本年度の研究において、非同期のビデオ通信のコミュニティー意識等との関連要素も検討され、非同期のビデオ通信の可能性と課題も明らかになり、ウェブカメラ等のインターネット双方向個人間ビデオ通信とデジタル・ファイル共有のブロードバンド利用の社会的ニーズを統合的に捉えた。
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