2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500198
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
川口 洋 Tezukayama University, 経営情報学部, 教授 (80224749)
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Keywords | 戸籍 / データベース / 親族関係 / 人口構造 / 幕末維新期 / 若松縣 / 武蔵国多摩郡 / 歴史情報システム |
Research Abstract |
研究代表者は、わが国の近代移行期における人口転換を再検討するために、古文書史料をデータベースに蓄積して、その記録内容を分析する「江戸時代における人口分析システム(DANJURO)」を開発中である。本研究では、幕末維新期に作成された史料をもとに人口分析を行い、家系図を描画する「近代移行期における親族関係分析システム」を開発して、インターネットを通して研究者間で共有できる歴史情報システムの構築を目指している。本システムは、「幕末維新期人口史料」データベース、「幕末維新期人口史料」分析プログラム、および親族関係分析システムから構成する計画である。 本年度は、「幕末維新期人口史料」データベースに若松縣に所属する岩代国会津郡、大沼郡9ヵ村と武蔵国多摩郡10ヵ村の史料を追加登録した。現在、本データベースには、延べ40ヵ村、約7,000人、約1,300世帯が登録されている。 第二に、以下に示す13項目の人口構造にかかわる指標をシステム利用者側コンピュータにグラフ表示する「幕末維新期人口史料」分析プログラムを構築した。(1)総人口、(2)性別人口と性比、(3)牛馬数、(4)5歳階級別人口、(5)5歳階級別年齢構造係数、(6)年齢階層別人口、(7)年齢階層別・性別人口、(8)年齢階層別性比、(9)年齢構造係数、(10)配偶関係別人口、(11)配偶関係別人口の構成比、(12)宗教・宗派別人口、(13)宗教・宗派別人口の構成比。 第三に、研究分担者の杉藤重信教授が開発している親族関係分析システムを改良して、一夫一婦制を基本とする日本の伝統家族を表現するのに適した家系図を描けるよう改良を加えた。また、既開発の「宗門改帳」古文書画像データベースに蓄積されているデータを親族関係分析システムに変換するプログラムを作成した。開発作業の結果、スタンドアローン版の親族関係分析システムを用いて、近代移行期における数世代の家系図を描画・検索することが可能となった。
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Research Products
(6 results)