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2008 Fiscal Year Annual Research Report

絶対音感保有者における音楽的音高の認知的表象と脳内過程

Research Project

Project/Area Number 18500201
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

宮崎 謙一  Niigata University, 人文社会・教育科学系, 教授 (90133579)

Keywords絶対音感 / 相対音感 / 音高名同定 / 事象関連電位
Research Abstract

(1)記憶再生に対する無関連音の干渉効果
視覚的に提示される記憶項目リストの直後系列再生の実験を行った.記憶材料として,音楽で用いられる階名シラブルまたは数字7個がランダムな順序で提示された.記憶項目の系列と同時に,無関連音刺激として階名シラブルを発音した音声,またはピアノ音が提示された.絶対音感を持たない被験者は,画面に提示される階名シラブルと異なる高さのピアノ音にはあまり影響されることはなかったが,絶対音感を持zつ被験者ではその影響を被って再生成績が低下するという結果が得られた.この結果から,絶対音感保有者における音高名符号化が抑制することができないほどの自動化のレベルに達していて,無関連なピアノ音の音高がシラブルの系列の記憶を妨げるように働く場合があることが示された.
(2)キー押しによる音高識別反応遂行時の事象関連(ERP)電位
ピアノ演奏の訓練を受けた被験者では,音高とキーを押す指の対応が固定している.この対応が逆になった場合の脳内過程を調べるために,ランダム順に提示される音高刺激(C,D,E)に対して人差し指,中指,薬指の三本の指で3つのボタンのどれかひとつを押す識別反応実験を行った.音高と指の対応が,Cに対して人差し指を用いる通常条件にくらべて,Cに対して薬指を用いる逆条件では反応時間が有意に長くなった,また同時に測定された事象関連電位(ERP)では,左右側頭後部で観察されたN1成分の下位陽性成分Ta(潜時帯90-110ms)の振幅が,逆条件にくらべて通常条件で有意に大きくなった.この結果から,ピアノ訓練による音高と指の連合が,音提示直後のきわめて早期の知覚処理に影響を与えることがわかった.

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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