2007 Fiscal Year Annual Research Report
スペクトル拡散通信における統計的同期法とその応用に関する研究
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18500216
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
江島 伸興 Oita University, 医学部, 教授 (20203630)
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Keywords | スペクトル拡散通信 / 最尤推定 / 同期法 / 符号相関器 / 信号処理効率 |
Research Abstract |
本年度は信号の相関に基づく復号では、受信信号から送信信号を予測する必要がある。受信信号が非正規分布に従う場合は、信号予測に一般化線形モデルを用いる必要があり、その予測精度の評価が必要である。一般化線形モデルがエントロピーの変化を表現することを示し、モデルにより説明された割合として解釈できるエントロピー相関係数の提唱を行った(Eshima & Tabata, Statistics and Probability Letters,77,588-593,2007)。この相関係数のスペクトル拡散信号処理への応用は、継続的な研究課題である。スペクトル拡散信号の同期法では、同期判定の迅速性、精度、および装置としての実行上での複雑性の観点から議論される。本年度は同期判定法の複雑性の軽減を目標に研究を行った。直接の受信信号は実数値であり、実数値は基本的に記憶と相関処理だけでも、相当な記憶素子が必要になり、処理回路は複雑になる。例えば、1つの実数値を記憶するだけで16ビット以上は必要である。相関処理は符号との積と和が行われるので、装置に対する複雑性は大きい。この複雑性を軽減するために、受信信号を正負の2値信号に変えて処理する同期法を提唱した。このことにより、実数を16ビットで表現すると仮定すれば複雑性は16分の1に出来ることになる。実数信号を用いた場合の情報量から見た効率はおよそ0.6であり、装置の軽量化に対するトレードオフは良好といえる(Eshima, Kohda,& Tabata, IMA Journal of Mathematical Control and Information,24,289-297)。
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