2009 Fiscal Year Annual Research Report
スペクトル拡散通信における統計的同期法とその応用に関する研究
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18500216
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
江島 伸興 Oita University, 医学部, 教授 (20203630)
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Keywords | スペクトル拡散通信 / 同期 / 相関 / 予測力測度 / エントロピー / エントロピ決定係数 / エントロピー相関係数 / カルバック情報 |
Research Abstract |
スペクトル拡散通信の相関機の構造から、信号が正規分布に従わない場合について、一般的な観点から予測力測度の研究を行った。従来の予測力測度は線形回帰モデルや多変量正規分布での重相関係数または決定係数が用いられた。しかし、誤差分布が正規分布に従わない信号や現象では、これらの測度が使用できない。一般化線形モデルではランドム成分に指数分布族を仮定し、質的応答変量のモデルも取り扱う音が出来る。このモデルは線形回帰モデルを含むもので、一般化線形モデルは情報量を説明するモデルと捉えることが可能である。予測力測度に要求される条件として、(1) 解釈可能性、(2) 正規分布モデルに適用するときは重相関係数または通常の決定係数になること、(3) エントロピーの性質に基づくこと、(4) 全ての一般化線形モデルに適用できること、(5) モデルの複雑性に関して単調性を有すること、(6) 正準結合モデルに適用するとき因子や説明変数の成分に分解されること、の6条件を提唱した。この条件を満たすものとして、エントロピー決定係数(Entropy Coefficient of Determination)を提唱した。この測度はエントロピーにおける説明された応答変数の変動の全変動に対する比としての解釈ができる。この測度はカルバック情報から導出され、その推定量の漸近的性質がカイ自乗分布に関連することを示した。
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