2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500223
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
柴田 章博 High Energy Accelerator Research Organization, 計算科学センター, 研究機関講師 (30290852)
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Keywords | ベイズ統計 / 高エネルギー実験 / EMアルゴリズム / グラフィカルモデリング / 時系列データ / ルミノシティー |
Research Abstract |
反応の方程式や運動方程式に従う粒子運動のノイズを含む観測データからモデルパラメータを推定する方法について、ベイズ統計の立場から統計モデルの構築及びパラメータ推定のアルゴリズムの検討を行った。 高輝度電子・陽電子線形加速器の衝突実験における新しいルミノシティー推定法を提唱した。実際の実験環境に応用するため、実験データの拡がりの複合的な要因を分解し、その因子パラメータを推定するための統計モデルの構築とパラメータ推定のアルゴリズムとして次の事項の検討を行った。1)測定器誤差を考慮したBhabha事象の統計モデルの構築とパラメータ推定法2)データ欠損や大きな測定誤差を含むデータに対応した精度良いパラメータ推定の検討。因子推定には隠れパラメータやデータ欠損を含むモデルに対してパラメータ推定を行うためEMアルゴリズムを適用した。ベイズ統計に基づくパラメータ推定にはCPUパワーを必要とするため、並列処理のMPIによる実装などの数値統計解析アルゴリズムの改善を行った。 また、運動方程式に従う粒子運動の系として、交通流のモデルである速度最適化モデルを題材に時系列データにおけるモデルパラメータの推定についての検討を開姶した。位置の時系列データから速度データを隠れ変数とするモデルパラメータの推定の問題として定式化し、パラメータ推定の方法について現在研究を進めている。
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