2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500223
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
柴田 章博 High Energy Accelerator Research Organization, 計算科学センター, 研究機関講師 (30290852)
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Keywords | ベイズ統計 / EMアルゴリズム / グラフィカルモデリング / 高エネルギー実験 / ルミノシティー / スペクトラム / 時系列データ |
Research Abstract |
高エネルギー実験や構造解析などの加速器実験のデータ解析における具体的テーマに焦点をあて、ベイズ統計に基づく実験データの解析法について研究を行った。ベイズ統計の特徴であるデータとパラメータを統一的に取り扱いや条件付確立は因果関係と対応付けたクラフィカルモデルを活用した解析を次世代の加速器実験である高輝度電子・陽電子線形加速器の衝突実験におけるルミノシレィー測定モデルに適用し、ルミノシティーの精密な推定法について研究した。これまでに提唱したルミノシティー推定法を拡張解・改善によって、大きな測定器誤差を含むデータに対して、エネルギー・運動量保存や素粒子反応律など考慮し、複数と測定データを組み合わせて精度の高いパラメータ推定を行うためのアルゴリズムの検討を行った。解析をするデータは、シミュレーションによって生成し、検出器で測定されるデータを模擬的に生成することによって研究を進めた。このような、複雑な因子モデルのベイズ統計による解析には、計算機リソースを必要とされるため、解析アルゴリズム及び、並列処理アルゴリズムの検討を合わせて行った。 さらに、実際の実験では、検出器を配置できないなどにより測定データに欠損が生じ、粒子反応の事象を再構成ができない場合や解析対象と酷似する事象が発生する場合について、推定法の検討及び系統的な誤差評価法についても検討を行った。 また、運動方程式に従う粒子運動の系として、交通流のモデルである速度最適化モデルを題材に時系列データにおけるモデルパラメータの推定についての検討を行った。
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