2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500223
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
柴田 章博 High Energy Accelerator Research Organization, 計算科学センター, 研究機関講師 (30290852)
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Keywords | ベイズ統計 / 多変量解析 / 多変量解析 / 高エネルギー実験 / EMアルゴリズム |
Research Abstract |
高エネルギー実験や構造解析などの加速器実験のデータ解析における具体的テーマに焦点をあて、ベイズ統計に基づく実験データの解析法について研究を行った。物理の解析と密接に関係する反応モデルの解析にかかわる問題を中心的な題材とし、次世代の加速器実験で手法改善や開発が求められているテーマを取り上げた。特に、高輝度電子・陽電子線形加速器の衝突実験におけるルミノシレィー測定モデル及びパラメータ推定アルゴリズムの改善・改良を20年度に引き続き行い、実践的なデータに対する効率のよい推定法の開発とその信頼性を検証した。 21年度は、直接観測不能な説明変数を含むような統計モデルや大きな測定誤差を含むようなデータセットに対するパラメータ推定の問題に焦点をあてた。a)大きな測定誤差を含む場合におけるエネルギー・運動量保存などの素粒子反応の因果律を考慮した、統計モデル構築とパラメータ推定,b)一部測定器のデータが欠損を伴うパラメータの推定,c)解析対象と酷似する異なるデータが混在する場合における事象のフィルターリング(モデル選択)とパラメータ推定、などについて統計モデルの拡張とパラメータ推定アルゴリズムの改善を行った。構築した統計モデルやアルゴリズムの評価を行うため、実験データをシミュレーションによって制御されたデータの生成とシミュレーションのパラメータ推定を行う方法を取った。大規模データに対する複雑な因子モデルのパラメータ推定を行うため、EMアルゴリズムの改善や並列アルゴリズムの検討を行った。 また、時系列データに対する統計分析について検討を行った。
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