2006 Fiscal Year Annual Research Report
情動の評価・誘因と動的記憶の融合による大脳辺縁系の数理モデル及びその応用
Project/Area Number |
18500230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
呉本 尭 山口大学, 大学院理工学研究科, 助手 (40294657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 正直 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (60213849)
小林 邦和 山口大学, 大学院理工学研究科, 助手 (40263793)
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Keywords | カオスニューラスネットワーク / 海馬モデル / 海馬-皮質モデル / 連想記憶 / 情動回路 / カオスシステム / 自己組織化マップ / 命令学習 |
Research Abstract |
本研究の目的は情動の評価・誘因要素と動的記憶回路を融合した数理モデルを構築し、大脳辺縁系の高次機能を有する知的システムを開発する。具体的には、海馬CA3モデル、海馬-新皮質モデル、扁桃体モデルなど複数の数理モデルの開発・融合を行う。又、カオス的遍歴などによる情動・記憶の状態遷移を制御する方式を開発し、大脳辺縁系ネットワークを完成する。 本年度の研究成果は以下の内容である。 1.情動の評価を導入した海馬-新皮質モデルの開発 多層カオスニューラルネットワーク(MCNN)を用いた海馬CA3モデルを海馬-新皮質モデルに導入された後、エージェントの主観的行動が環境によって評価され、その評価結果は情動の変化をもたらし、記憶と情動が連結された動的記憶システムを開発した。 2.記憶層を持つ自己組織化マップモデルの開発とその応用 Kohonenの自己組織化マップ(SOM)に複数の階層を導入し、入力のパター分類、確率的な政策による行動学習及び入力パターンと出力パターンの対応関係を記憶する機能をそれぞれ実現した。提案したTransient-SOMをペットロボットの手の形状による命令学習システムに導入して、その工学的な応用を試みた。 3.動的連想記憶モデル性能に関する検討 カオスニューラルネットワークにおけるニューロンの活性化関数と連想記憶モデルの記憶容量・想起能力の関係を考察した。また、免疫概念を用いた制御器を設計し、新たにカオスシステムの制御方式を提案した。
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Research Products
(4 results)