2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500282
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
橋詰 良夫 Aichi Medical University, 加齢医科学研究所, 教授 (70106227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 眞理 愛知医科大学, 加齢医科学研究所, 准教授 (60288545)
三室 マヤ 愛知医科大学, 加齢医科学研究所, 助教 (20387814)
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Keywords | 脊髄 / 病理 / 循環障害 / 大動脈疾患 / 脳死 |
Research Abstract |
脊髄の病理学を確立するために今年度は脊髄障害の中でも特に検索が遅れている脊髄の免疫学的異常に伴う脊髄障害の特徴を明かにした。以下にその代表的な所見について述べる。 結節性多発動脈炎による脊髄障害は血管炎による血流障害が主であり、その治療はステロイドと免疫抑制薬に加えて血管の狭窄による虚血を防ぐ対策が必要となる。また動脈瘤破裂には高血圧が関与しているという報告もあり、脊髄障害の予防には早期の結節性多発動脈炎の診断とその病態を正確に把握した的確な治療が重要と考えられることを病理所見の検索から指摘した。 肥厚性脊髄硬膜炎の脊髄における病理組織所見を明かにし、その治療は外科的手術による脊髄圧迫の除去が基本であり、椎弓切除、硬膜切開、肥厚硬膜切除、硬膜形成術が報告されていることを指摘した。今後は肥厚性脊髄硬膜炎の病態を正しく理解して、四肢麻痺の進行前に早期の診断と治療が予後に重要と考えられる。 亜急性に出現する四肢の異常感覚、疼痛とともに深部感覚障害を示す感覚性ニューロパチーの症例の病理所見を検討し、本症の早期の診断、治療が重要であることを指摘した。 他の傍腫瘍性脳脊髄炎との関連や、抗神経細胞抗体の果たす役割など病態については依然不明な点が多く今後の研究の進展が期待される。
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Research Products
(33 results)
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[Journal Article] Gene expressions specifically detected in motor neurons(dynactin I, early growth response 3, acetyl-CoA transporter, death receptor 5, and cyclin C)differentially correlate to pathologic markers in sporadicamyotrophic lateral sclerosis2007
Author(s)
Jiang YM, Yamamoto M, Tanak a F, Ishigaki S, Katsuno M, Adachi H, Niwa J, Doyu M, Yoshida M, Hashizume Y, Sobue G
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Journal Title
J Neuropathol Exp Neurol 66
Pages: 617-627
Peer Reviewed
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[Presentation] 小脳失調症状で発症したMV2型Creutzfeldt-Jakob病の1剖検例2007
Author(s)
齋藤由扶子, 吉田眞理, 饗場郁子, 伊藤信二, 後藤敦子, 横川ゆき, 見城昌邦, 片山泰司, 早川恵理, 犬飼晃, 松岡幸彦, 市橋亮一, 橋詰良夫, 岩崎 靖, 北本哲之
Organizer
第48回日本神経病理学会総会学術研究会
Place of Presentation
東京
Year and Date
2007-06-01
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[Presentation] 頸椎硬膜外膿瘍の1症例2007
Author(s)
高木伸之介, 安藤哲朗, 川上治, 杉浦真, 加藤博子, 早川清順, 橋詰良夫, 吉田眞理
Organizer
第48回日本神経病理学会総会学術研究会
Place of Presentation
東京
Year and Date
2007-05-31
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[Presentation] 前頭側頭葉変性症の責任病巣についての神経病理学的検討2007
Author(s)
山本涼子, 井関栄三, 村山憲男, 峯岸道子, 東 晋二, 日野博昭, 藤澤浩四郎, 都甲 崇, 勝瀬大海, 内門大丈, 古川良子, 小阪憲司, 吉田眞理, 橋詰良夫, 新井平伊
Organizer
第48回日本神経病理学会総会学術研究会
Place of Presentation
東京
Year and Date
2007-05-31
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[Presentation] プレセニリン1遺伝子変異(G266S)を同定した家族性アルツハイマー病の初剖検例2007
Author(s)
赤津裕康, 山縣英久, 和氣現人, 渡部一郎, 木村尚人, 鎌田一億, 宮崎龍彦, 田邉敬貴, 三木哲郎, 山本孝之, 堀 映, 三室マヤ, 吉田眞理, 橋詰良夫
Organizer
第48回日本神経病理学会総会学術研究会
Place of Presentation
東京
Year and Date
2007-05-30
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