2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規膜ラフト調製法を用いたアミロイド関連蛋白質代謝調節機構の研究
Project/Area Number |
18500283
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
櫻井 隆 Juntendo University, 医学部, 教授 (70225845)
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Keywords | アミロイド / アルツハイマー病 / 膜マイクロドメイン |
Research Abstract |
アルツハイマー病の病理に中心的な役割を果たすβアミロイドの産生が細胞内コレステロールレベルや神経活動により制御されることが明らかとなっている。その機序の解明は新規薬物標的の発見につながる重要課題であるがその詳細は不明である。アミロイド前駆体蛋白質(APP)が局在するコレ・ステロール依存性膜ミクロドメインの蛋白質解析からβ切断調節の分子機構の詳細を明らかにすること、蛋白質相互作用・膜ミクロドメイン局在の可視化及び機能阻害実験により、神経細胞におけるβ切断調節機構を膜ミクロドメインの観点から解明することを目的に研究を行った。 昨年度の解析を発展させ、今年度は以下の様な成果が得られた。1.APP局在膜ミクロドメイン中にAPP-βセクレターゼ相互作用を調節する蛋白質群を見出した。ドミナントネガティブ変異体、RNA干渉による発現抑制によりAPPのβ切断を制御することを確認した。さらに、(1)上記調節蛋白質群とAPPの結合により、通常APPはβセクレターゼとは異なるコレステロール依存性ミクロドメインに存在すること、(2)蛋白質群の解離がAPPのβセクレターゼ局在ミクロドメインへの移動を促進する可能性を示した。2.上記調節蛋白質群の結合を制御する系を見出し、その活性化や阻害により、初代培養神経細胞においてもAPP-βセクレターゼ相互作用を調節する可能性を示した。また、神経活動充進状態に見られるβ切断促進に関与していることを示唆するデータを得た。 以上により神経細胞の膜ミクロドメインにおけるAPP-βセクレターゼ相互作用、β切断の調節機構の一部を明らかとした。さらに解析を進めることにより、β切断のコレステロール・神経活動依存性調節機構の解明につながるものと考えている。
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Research Products
(8 results)