2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナトリウムチャネルベータ4のハンチントン病モデルマウスでの病態形成における役割
Project/Area Number |
18500284
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
小山 文隆 独立行政法人理化学研究所, 構造神経病理研究チーム, 研究員 (40194641)
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Keywords | ハンチントン病 / ポリグルタミン / ナトリウムチャネルβ4 / 線条体 / トランスジェニックマウ / 投射ニューロン / 発現抑制 |
Research Abstract |
ハンチントン病(Huntington disease; HD)はハンチンチンのN末端領域に存在するポリグルタミンの伸長が原因である。我々はハンチントン病の病変部位である線条体で発現が顕著に低下する遺伝子としてナトリウムチャネルβ4サブユニット(β4)を同定した。β4は電位依存性ナトリウムチャネルの活性本体であるαサブユニットと結合してその活性を制御している。また、既に我々はβ4がBACE1(β-site APP cleaving enzyme 1)で切断されること、β4が培養細胞で神経突起の伸長、分岐の増加、スパインの増加に関係することを報告している。本年度は線条体におけるβ4の発現細胞を線条体の投射ニューロンマーカータンパク質の抗体とin situ hybridizationを組み合わせて同定した。β4 mRNAはコントロールマウスの淡蒼球投射ニューロン[preproenkephalin(PPE)を発現している]と黒質投射ニューロン[preprotachykinin A(PPTA)を発現している]に認められ、β4とPPE mRNAはトランスジェニックマウスが症状を示す前に顕著に低下した。他方、PPTA mRNAはトランスジェニックマウスで発現が変化しなかった。このことは線条体投射ニューロンではHDトランスジェニックマウスで発現抑制を受ける遺伝子(β4、PPE)と受けない遺伝子(PPTA)が存在することを示す。以上の結果からβ4は淡蒼球と黒質投射ニューロンそれぞれで発現し、HDトランスジェニックマウスでは発現抑制を強く受けることが分かった。
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