2007 Fiscal Year Annual Research Report
神経系に対するHGFの機能とその作用分子機構の解析
Project/Area Number |
18500294
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
船越 洋 Osaka University, 医学系研究科, 准教授 (40273685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 敏一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00049397)
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Keywords | HGF / c-Met / 神経 / 神経変性疾患 / 遺伝子治療 / ウイルスベクター / リコンビナント蛋白質 / ALS |
Research Abstract |
神経難病への治療法開発は、21世紀医学の最大目標の1つである。神経変性疾患をはじめ原因遺伝子の同定が相次ぐものの、治療法開発には直結していない現実がある。我々は、HGFが神経細胞に対し強力な神経栄養作用(神経細胞生存・神経突起伸張の促進効果)に加え、血管新生促進作用を含む多彩な機能をもつことに注目し、HGFの神経疾患への機能解析を行ってきた。その結果以下の点が明らかとなった。 (1)HGFが筋萎縮性側索硬化症(ALS)を含む複数の神経変性疾患の神経細胞変性をよく抑制し、運動機能を改善すること (2)虚血性神経疾患(各種脳虚血モデル)に加えて外傷性神経疾患(脊髄損傷や神経引き抜き損傷)にも治療効果を示すことを明らかとした。 (3)HGFの神経疾患モデル動物治療効果は、神経細胞への直接作用に加えて1部はグリア細胞への機能を介していることを明らかとした。 本年、東北大学神経内科糸山教授との共同研究の結果、リコンビナントHGF蛋白質の発症時期に於ける髄腔内投与がALSモデルトランスジェニックラットの病態を改善し、寿命延長効果を持つことを示した。このことは孤発例が90%を占めるALSの治療に実用性の高い方法の発見である。
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[Book] 難病と在宅ケア2007
Author(s)
船越 洋、ほか.
Total Pages
54-55
Publisher
ALSの新しい治療薬としてのHGFの研究.
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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