2007 Fiscal Year Annual Research Report
グリア特異的小胞体ストレスセンサーOASISの機能解析
Project/Area Number |
18500298
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
和中 明生 Nara Medical University, 医学部, 教授 (90210989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辰巳 晃子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90208033)
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Keywords | 転写調節因子 / 小胞体ストレス / 細胞死 / アストロサイト / 脳損傷 / CREB / ATF ファミリー |
Research Abstract |
本年度我々はこのOASISが中枢神経系でいかなる機能を果たしているかについて検討する目的で、まず中枢神経内のどの細胞で発現しているかについて検討したところグリア細胞の一種であるアストロサイトに特異的に発現することを認めた。また脳損傷時にOASISがアストロサイトで発現上昇することも明らかとした。次に培養アストロサイトを用いてOASIS蛋白のプロセッシングを検討したところ、OASISは通常の条件下では小胞体膜に局在しているのに対し、小胞体ストレスを加えたアストロサイトにおいては切断を受けて核移行することが明らかとなった。OASISは転写活性化を行う蛋白であるので、下流の遺伝子を検索したところ、アストロサイトで損傷時に発現上昇するコンドロイチン硫酸プロテオグリカン類が活性化されることが分かった。OASIS蛋白の小胞体内腔側の蛋白を欠失させた変異体を発現させた場合でも上記の蛋白プロセッシングは影響を受けず、このことからOASIS蛋白はATF6などの蛋白とは異なるゴルジ移行メカニズムを有することが示唆された。
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