2006 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜裏打ちタンパク質の分子内相互作用から分子間相互作用への変換機構の解明
Project/Area Number |
18500304
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
福永 優子 独立行政法人理化学研究所, 生体マルチソーム研究チーム, 研究員 (80254522)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 淳夫 独立行政法人理化学研究所, 生体マルチソーム研究チーム, チームリーダー (60247252)
|
Keywords | MAGUKs / Ca^<2+> / CaM / FRET / 分子内相互作用 / 分子間相互作用 / 共焦点レーザースキヤン顕微鏡 / PDZドメイン / SH3-GKドメイン |
Research Abstract |
細胞膜裏打ちタンパク質であるMAGUKファミリーに属するタンパク質(MAGUKs)は、三つのPDZドメインとSH3-GKドメインから構成される。我々の以前の研究より、MAGUKsへのSH3-GKドメインリガンドの結合により、SH3-GKドメインの分子内相互作用に変化がおこり、分子間相互作用ができるようになること。また、この変換がPDZドメインリガンドの結合により影響を受けることが推測された。当該研究において、SH3-GKドメインの分子内相互作用から分子間相互作用への変換が、細胞内で実際に起こること、そして、神経興奮よって活性化されたCa^<2+>/カルモジュリン(Ca^<2+>/CaM)のMAGUKsへの結合が、この変換におけるスイッチとして働くことを証明したい。本年度は、MAGUKsとCa^<2+>/CaMの相互作用と、MAGUKsの分子内相互作用から分子間相互作用への変換が、生理的条件下で起こるか、およびその生理的意義を検討するために、細胞内で起こる分子間相互作用をモニターすることができるFRET(蛍光共鳴エネルギー移動)実験系の確立を進めた。 1.実験で使用する遺伝子のクローニングと発現ベクターへのサブクローニング FRET実験系の確立のため、CFPとYFPをグリシン残基でつないだコンストラクトやCFP-CaM-M13-YFPの作成を優先して行った。その他のコンストラクト作成は現在進行中である。 2.FRET実験系の確立 1で作成したコンストラクトを用いて、FRET現象を共焦点レーザースキャン顕微鏡で観察するための条件検討中である。 3.MAGUKsとCa^<2+>/CaMの相互作用;海馬初代培養細胞を用いたin vivo解析 MAGUKとCaMの結合を、FRET効率によりin vivoで証明したいと考えている。1および2の項目が終了次第、取りかかる予定である。
|