2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜裏打ちタンパク質の分子内相互作用から分子間相互作用への変換機構の解明
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18500304
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
福永 優子 The Institute of Physical and Chemical Research, 生体マルチソーム研究チーム, 研究員 (80254522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 淳夫 独立行政法人理化学研究所, 生体マルチソーム研究チーム, チームリーダー (60247252)
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Keywords | MAGUKs / Ca^<2+> / CaM / FRET / 分子内相互作用 / 分子間相互作用 / 共焦点レーザースキャン顕微鏡 / CFP / YFP |
Research Abstract |
細胞膜裏打ちタンパク質であるMAGUKファミリータンパク質(MAGUKs)の分子内相互作用から分子間相互作用への変換に、Ca^<2+>/カルモジュリン(Ca^<2+>/CaM)が関与することを明らかにするため、FRET実験系を立ち上げた。まずCFPとYFPをグリシン3残基でつないだコンストラクトを作成し、細胞に発現させたが、FRETは確認できなかった。次にCFP-CaM-M13-YFPコンストラクトを作成したところ、蛍光分光測定によりCa^<2+>存在下でFRETを確認した(Ca^<2+>有無によるアクセプター/ドナー比の変化率は約60%)。このCFP-CaM-M13-YFPを用いて、細胞内Ca^<2+>膿度の上昇時にFRETを捉えることができる顕微鏡システムを確立できた。そして研究実施計画に基づいて、MAGUKsPSD-95とSAP102)とCa^<2+>/CaM間のFRETの検討を行った。まず実験に必要な遺伝子を組み込んだプラスミドを作成し、細胞にPSD-95-YFPとCaM-CFPあるいはSAP102-YFPとCaM-CFPを同時に発現させ、細胞内Ca^<2+>濃度が上昇するような処置を行ったが、FRETを捉えることはできなかった。そこで、1分子FRETである、mVenus-PSD-95(結合に関わるドメイン)-CaM-CFPコンストラクトとmVenus-SAP102(結合に関わるドメイン)-CaM-CFPコンストラクトを作成した。蛍光分光光度計で測定したところ、Ca^<2+>の有無によるアクセプター/ドナー比の変化率は20-30%であった。PSD-95とSAP102がCa^<2+>/CaMと相互作用することを、FRETによって確認することができた。
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