2007 Fiscal Year Annual Research Report
発生工学的手法を用いたジストロフィンアイソフォームの機能解析
Project/Area Number |
18500320
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
花岡 和則 Kitasato University, 理学部, 教授 (40189577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 大介 北里大学, 理学部, 専任講師 (00260175)
内山 孝可 北里大学, 理学部, 助教 (20276174)
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Keywords | DMD / ジストロフィン / 筋肉 / 発生工学 / Dp71 |
Research Abstract |
本研究は,我々の研究室で作成したDMD-nullマウスを解析することにより,ジストロフィンアイソフォームの生体内での機能,DMDの病態との関連を探ることを目的としている。 本年度の研究の結果,Dm-nullマウスの表現型について以下の点が明らかになった。 a)骨格筋・心筋における表現型の解析 DMD-nul1マウスおよびmdxマウスの骨格筋(前脛骨筋および大腿四頭筋)について詳細に解析した結果,1)Dm-nullマウスの方がmdxマウスよりも崩壊した筋繊維の数が多く,また筋崩壊一筋再生のサイクルが高週齢のマウスでも持続していること,2)肥大筋繊維数が有意に増加していることなどが明らかになりジストロフィンアイソフォームと筋再生の関わりカミ示唆された。サテライト細胞では,Dp71が発現していることからその機能解析を現在進めているところである。 b)神経系における表現型の解析 鋤鼻神経は,鋤鼻器(Vomeronasal organ)から副嗅球(Accessory Olfactory Bulb)にフェロモンによる刺激を伝達すると考えられている神経細胞であり,01facoty ensheathing cellにより神経線維が束ねらながら副嗅球に投射する。DMD-nullマウスでは,鋤鼻神経の繊維束形成に異常が生じていること,また鋤鼻神経でジストロフィンアイソフォームDp71が発現していることが明らかになった。また,Dp71は,β-dystroglycanやLamininなどのジストロフィン結合タンパク質と同じ局在パターンをしていること,DMD-nullマウスでは,β-dystroglycanやperlecanが減少していることが明らかになった(Takatoh J, Kud。H,Kondo S, Hanaoka K.:工nvolvement of Short Dystrophin Isoform Dp71 in Qrganization of Mouse Vomeronasa Nerve. Exp. Neurol. In press.)。
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Research Products
(2 results)