2007 Fiscal Year Annual Research Report
MRI酸素代謝イメージング法の確立:毛細血管における動的磁場歪みの応用
Project/Area Number |
18500339
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 徹 Hokkaido University, 医学部, 教授 (80261361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄田 育宏 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (60374716)
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Keywords | MRI / 磁化率 / 酸素代謝 / 血行動態 / 赤血球 |
Research Abstract |
1賦活による毛細血管内赤血球ミクロ磁場歪みの変化 赤血球と血漿の磁化率の違いにより赤血球周囲の磁場が歪むが、その影響は毛細血管において顕著となり、安静時緩和時間が20ms程度の速い横緩和として現れる。そこで、この速い横緩和の賦活による変化を調べた。1.5T MRIにてマルチエコーFast SEを用い、光刺激(8Hzチェッカーフラッグ)によるヒトfMRI実験を行い、賦活領域の遅い緩和変化(実効TE=64ms)および速い緩和変化(実効TE=16ms)を求めた。速い横緩和が変化した賦活部位は皮質部位に限局されており、賦活領域の平均信号強度変化率(ΔS/S)をTEで除することで求まる横緩和率変化(ΔR_2)は、速い緩和の方が遅い緩和よりも30倍以上大きな変化であった。赤血球によるミクロ磁場歪みが賦活により顕著に変化することが確認され、その変化領域により賦活焦点を描出できる可能性が示唆された。 2ラット体性感覚野におけるBOLD信号と神経活動との相関 BOLD信号と神経活動との相関を調べるために、雄SDラット(n=11)の前足に4秒間の電気刺激を40秒間隔で繰り返し加え、動物用7T MRI装置でSpin-Echo EPI法によりBOLD信号を測定し、かつ、体性誘発電位(SEP)も測定した。電気刺激の周波数(1,3,5,10Hz)および強度(0.5,1.0,2.0mA)を変えて測定を行ったが、刺激強度に関わらず、SEPの積分値(P1-N1差の和)は刺激周波数3-5Hzで最大を示した。一方、BOLD信号も、刺激強度に関わらず、刺激周波数3-5Hzで最大を示し、高磁場Spin-Echo BOLD信号と神経活動の指標となるSEPの積分値は比例関係にあることが判明した。
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Research Products
(4 results)