2007 Fiscal Year Annual Research Report
肺動脈内皮細胞伸展刺激によって生じる遺伝子発現変化の網羅的時系列解析
Project/Area Number |
18500348
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
野城 真理 Kitasato University, 医療衛生学部, 教授 (80014231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 弘祐 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (70153632)
原田 芳照 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (20050677)
福岡 豊 東京医科歯科大学, 疾患生命科学研究部, 准教授 (30242217)
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Keywords | 人工呼吸関連肺損傷 / 伸展刺激 / 肺動脈内皮細胞 / 網羅的遺伝子発現解析 / 時系列 |
Research Abstract |
肺動脈内皮細胞の伸展によって生じるサイトカイン産生と遺伝子発現変化について、昨年度の結果に基づき、(1)サイトカイン産生量の増加が無伸展でも生じる原因の解明、(2)設定した伸展率が保証されている範囲における細胞培養法の確立、(3)シリコン膜の伸展率と細胞自体の伸展率の関係の検討、(4)発現変化の有無を判定する新しい方法である適応閾値の妥当性と有用性の検討、について研究を進めた。 (1)については、培養液を交換するとサイトカイン産生が0に近づいたので、培養液の成分や培養方法を検討すべきことが明らかになった.(2)については、膜にPDMSを塗布する方法が有効であった。細胞が付着するように、シリコン膜にはコラーゲンがコーティングされているが、その上からさらにPDMSを塗布して撥水性を持たせ、細胞が付着できないようにすることで、細胞培養範囲を限定することが可能となった。(3)については、伸展装置の製造業者が保証している範囲(膜の中心部、全体直径の80%以内)では、細胞は設定された伸展率で伸展された.(4)については、昨年度行った伸展実験の網羅的遺伝子発現の時系列データに対して適応閾値法を適用し、発現変化の有無を判定した。その結果、コントロール(伸展前)に比べて変化有りと判定される遺伝子を妥当な数にまで絞り込むことができた。さらに、変化した遺伝子をKEGGのパスウェイ上に置き、パスウェイにおける関係を時系列的に調べたところ、時間の経過とともに、パスウェイの上流から下流に向かって発現が変化した遺伝子が伝わるように身えることが確認された。これらによって、適応閾値法の有効性と妥当性が示された。
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Research Products
(4 results)