2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500362
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
甲谷 繁 Hyogo University of Health Sciences, 薬学部, 講師 (00242529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 光信 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (00135047)
石垣 靖人 金沢医科大学, 総合医学研究所, 講師 (20232275)
勝田 省吾 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40110613)
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Keywords | 光触媒 / 活性酸素 / パッチテスト / 化学発光 / 医用材料 |
Research Abstract |
昨年度(18年度)において、バナジン酸ビスマス(BiVO_4)系光触媒から発生する活性酸素量とヒト細胞毒性との強さは相関している可能性が高いとの結果を受け、今年度はBiVO_4系光触媒の固定薄膜化と特性評価および活性酸素パッチの試作を計画していた。しかしながら、BiVO_4系光触媒のヒト細胞毒性についてより詳細に検討した結果、コントロー趣として使用したアルミナや酸化チタンが光照射時にも未照射時にも全く毒性を示さなかったのに対して、光を全く照射しない条件下においてもヒト培養細胞に対する毒性が強いことを見出した。従来汎用されているコロニー形成法では単個細胞に対して処理するために毒性が強く現れた可能性を考え、細胞を増殖させてシート状になった時点で毒性を調べても、やはり同様の結果であった。ルミノール化学発光法により活性酸素の発生量を化学的に調べたところ、光を照射しない場合にはBiVO_4系光触媒から活性酸素は全く発生しない。これらの事実から、BiVO_4系光触媒は活性酸素を発生しなくても、それ自身がヒト細胞に対して直接毒性を与える可能性が高いことが分かった。また、今年度は酸化チタン(TiO_2)光触媒についても検討したところ、BiVO_4系光触媒とは異なり、光を照射しない条件でヒト培養細胞に対する毒性が全くないことを確認した。しかし、TiO_2光触媒は紫外線によって活性酸素の発生を誘発する物質であるため、そのまま活性酸素パッチとして利用することができない。従って、次年度では可視光応答型に改良したTiO_2光触媒を調製し、固定薄膜化による活性酸素パッチを製作する予定である。
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Research Products
(2 results)