2008 Fiscal Year Annual Research Report
次世代PETのための新しい被験者動き計測・補正法の開発
Project/Area Number |
18500385
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
長谷川 智之 Kitasato University, 医療衛生学部, 講師 (10276181)
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Keywords | 核医学 / PET / 動き補正 |
Research Abstract |
本研究は、核医学検査中における被験者の動きが画質を悪化させることを防ぎ、また、被験者の動きをある程度許容することで精神的・肉体的負担を低減することを目指し、検出器近接型の次世代PET装置に適合する新しい被験者動き計測・補正手法を開発することを最終目標とする。平成20年度には以下の成果を得た。(1)動き計測システムの改良:被験者に装着する立体マーカの更なる軽量化と装着方法の改良、計測精度の向上、実用性・安定性の向上を図った。また、新たに製作した高精度校正器具による計測システム校正を可能とした。(2)補正アルゴリズムの開発:特に連携研究者及び新たな研究協力者の貢献のもと、被験者の動き情報を近似的に逐次近似画像再構成アルゴリズムに組み込む補正手法の開発を進め、補正精度や計算スピードに関わる評価により提案手法の有効性を示した。(3)検査中の被験者動きの分析:ここでは臨床用と同タイプの核医学装置を用いて、健常者ボランティアを対象とし、検査中の被験者の動きにかかわる分析・評価を進めた。(4)核医学装置モンテカルロシミュレーションプログラムの開発:仮想実験により評価条件などを効率的に詳しく検討するために、モンテカルロプログラムの開発・調整を進めた。(5)検出器近接型の次世代PET装置への実装:動き計測装置とPET装置の時間同期方法、座標系の相対位置校正方法、動き計測データ処理方法等について作業を進めた。今後、多段深さ認識型検出器を採用した検出器近接型PET装置に適応する動き計測手法を実用化するためには、計測システムの利便性の向上、補正アルゴリズムの開発と実装、より現実的な検査条件における動き計測・補正法の評面等をさらに進めることが必要と考えられる。
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Research Products
(2 results)