2008 Fiscal Year Annual Research Report
呼吸リハビリテーションにおける温熱療法の作用機序に関する分子生物学的検討
Project/Area Number |
18500404
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
光延 文裕 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10239288)
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Keywords | 呼吸リハビリテーション / 温熱療法 / 乾式サウナ浴 / 肺機能 / 運動耐容能 / 心機能 |
Research Abstract |
本研究期間(平成18年度〜平成20年度)の研究目的は、呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)における温熱療法の作用機序を明らかにするとともにその臨床的有用性を実証することである、平成20年度は、平成18、19年度の成果を踏まえ、温熱療法の臨床的有効性、心理的側面および気道炎症に対する効果を検討することを目的として研究を行った。研究実施計画に従い『研究1』気道炎症に対する環境温度および湿度の影響についての検討、『研究2』熱ショック蛋白発現に予ぼす環境温度および湿度の影響についての検討、『研究3』心理的側面に及ぼす環境温度および湿度の影響についての検討、『研究4』気管支におけるNO合成酵素の産生に及ぼす環境温度および湿度の影響についての検討を実施した。 平成18、19年度に引き続きり、呼吸器リハビリテーションを必要とする慢性呼吸器疾患患者に対してサウナ治療(60℃の乾式サウナ浴室に1日1回15分間滞在後、30分間毛布による保温を、週5回、4週間、計20回)実施し、症例数を増やしてその有効性について検討を加えた,治療前および治療後の動脈血ガス分析、肺機能検査、心機能検査。(心エコー)、運動耐容能検査(6分間歩行)、炎症性サイトカインおよび高分解能CT検査における呼気low attenuation area、心理テスト、健康関連QOLについて比較検討を行った。症例を増やしたことによって、肺機能、心機能、運動耐容能などにおいて明らかな改善傾向が認められている。心理的側面についても、好影響を及ぼす傾向が認められた。また、単回のサウナ浴の肺機能および運動耐容能に対する効果についての検討を行った結果、ある程度の改善傾向を認めた。炎症性サイトカイン、抗酸化能、脂肪酸組成および熱ショック蛋白発現,気道におけるNO合成酵素産生などについては、本研究期間では一定の傾向は得られなかった。
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Research Products
(4 results)