2007 Fiscal Year Annual Research Report
遊びの要素を持った脊髄性筋萎縮小児のコミュニケーション補助システムの開発
Project/Area Number |
18500432
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
水谷 好成 Miyagi University of Education, 教育学部, 准教授 (40183959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 由則 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (90261643)
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Keywords | 筋萎縮症 / 拡大・代替コミュニケーション / 生活支援技術 / 進行性脊髄性筋萎縮症 / ヴェルドニッヒ・ホフマン症 / ユミニケーション補助装置 / VOCA / SMA |
Research Abstract |
進行性脊髄性筋萎縮症(SMA: Spinal Progressive Muscular Atrophy)の小児を対象にして,コミュニケーション補助装置の開発と適用を行っている。2名の対象児がいるが、体調等の関係で、男子1名を中心に研究を進めた。これまで、手指のわずかな動きを利用した1スイッチ入力による図形選択システム・「はい/いいえ」選択システムなどの適用と並行して左右の手指の運動のリハビリテーションを継続してきた結果、当初は分離して動かせなかった左右の手指を独立して別々に動かすことができるようになってきた。この状況変化に合わせて、左右の手指の動きを「いいえ/はい」に割り当てる2スイッチ入力の音声出力(VOCA)機能を持たせた「はい/いいえ」選択システムを適用した。これにより、コミュニケーションの可能性が広がった。また、補助装置の無い状態でも、左右の手指の動きを利用した簡単なコミュニケーションができるようにもなってきた。左右の手指の動きを積極的に使用することで、本来衰えると考えられていた運動機能が維持・強化されていると評価できる。さらに、「はい/いいえ」回答システムをスタンドに常設し、さらにディスプレイのサイズも大型化した。回答システムを病室内の環境に適用させることで、普段の生活の中で開発したシステムを使用しやすくできた。これにより利便性が高まるとともに、装置を使用する頻度が増えることで手指の運動能力の維持も期待できるようになる。この後の問題としては、教育的な要素をシステムの中にどのように取り入れていくかである。また、体調の悪い対象女児は、足指の動きしか検出できないので、足指の動きの検出方法を改善するとともに,スイッチ操作の動きを対象児本人にフィードバックする方法を取り入れていく必要があることも明らかになってきた。
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Research Products
(6 results)