2006 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障害者の単独歩行を支援する道案内装置に関する研究
Project/Area Number |
18500440
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
曲谷 一成 東海大学, 工学部, 教授 (00181610)
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Keywords | ノー1-視覚障害者 / 道案内 / 単独歩行 / 誘導ライン / 電子白杖 / GPS / ICタグ |
Research Abstract |
屋外を単独歩行する支援装置として「GPSを利用した道案内装置」、また屋内の支援装置として「色分けされた誘導ラインを識別する電子白杖」について研究を行った。 GPSを利用した屋内における誘導装置に関しては、GPSの精度が向上したため、GPSを新規の物とし、健常被験者による誘導実験を行った。この結果GPS単独であっても高精度で道案内を行うことが可能であるとの結果を得た。また視覚障害者は周辺から得られる音情報により自分の身の回りの安全を図る。このため、道案内にはイヤホン等、周囲の音を遮る物は避けスピーカを利用していたが、周辺に大きな音を流すことになり、周囲を気にする利用者にとって大きな問題であった。そこでこの問題を解決するために骨伝導による音声案内を試みた。健常被験者により行った道案内実験では、周辺の音情報を妨げず、また従来までのものより聞きやすいという結果が得られた。 屋内における白杖を用いた歩行支援装置は、目的地まで敷かれた色テープ(誘導ライン)の色をカラーセンサが検出し、白杖を振動させることにより、利用者を目的地まで誘導する物である。回路をディジタル化することにより8色以上の色の識別が可能となったが、誘導ラインだけの使用では、ラインが敷設されている場所の道案内を行うことは不可能である。また、ライン上をどちらの方向に進んでいるかを知らなければ、正しい誘導は不可能である。今年度は道案内を音声で行うためICタグの利用を試みた。すなわち白杖の先端にICタグ検出用のアンテナを取り付け、誘導ラインの必要な場所にICタグを埋め込み、白杖がICタグを検出するとそのタグのIDに対応した音声案内が行われるようなシステムを開発した。健常被験者による実験では、的確に音声案内を行うことが可能であった。また、進行方向の検出では、白杖内に加速度センサを埋め込み、白杖の振られている方向と検出した誘導ラインの色から検出する方法を考案し、その試作装置を開発した。
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Research Products
(6 results)