2006 Fiscal Year Annual Research Report
次世代車いすのための屋外環境走行における安全走行システムの開発
Project/Area Number |
18500442
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
小林 一行 法政大学, 工学部, 助教授 (50287843)
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Keywords | 次世代車いす / レーンガイドナビゲーション / GPS / 屋外環境認識技術 / オムニディレクショナルカメラ / レーザーレンジファインダー / 横加速度 / 障害物回避 |
Research Abstract |
20世紀から21世紀にかけてモータリゼーションの一般化により自動車が生活に不可欠な乗り物になったように、少子高齢化社会を迎える日本社会にとって、安全でかつ安心して使用できる次世代車いすの開発は不可欠である。代表者のグループでは、屋外、屋内環境における移動の安心・安全化を考え、複数センサ情報を融合した次世代型電動車いすの開発を行ってきた。本年度は、次世代車いすの要素技術の開発として以下の3点について重点的に開発、検討を行った。 (1)自律レーンガイドナビゲーションのための安定した屋外環境認識技術の開発 (2)搭乗者の乗り心地を考慮した自律走行パスの生成アルゴリズムの検討 (3)GPSなどが使えない屋内環境における安定した自己位置認識と自律誘導アルゴリズムの開発 (1)では、オムニディレクショナルカメラとレーザーレンジファインダーから得られた情報を融合し、日差しが変化する屋外環境においても安定して障害物、レーン情報を認識し、安全に自律走行可能な電動車いすを試作した。この成果は、2006年6月に開催された第14回国際自律走行車競技大会において実装され39チーム中2位という成績を収め、その有効性を実証した。 (2)では、現在主流となっている2WSタイプ車いす特有な構造に起因する横加速度が乗り心地に影響を与えるとの仮説を元に、走行時に横加速度を軽減する走行パスの生成アルゴリズムの検討を行った。 (3)では、主に、GPSなどで自己位置認識が難しい病院内など屋内環境での自律的な安全走行法の開発を行った。特に屋内環境における障害物回避手法として、高速に認識可能なドロネー三角形分割をべ一スとしたアルゴリズムを提案した。
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